陸上の魅力は、積み重ねてきた練習がそのまま形になるというか。結果としてすぐ表れるところが魅力だと思っています。陸上競技ってとにかくたくさん練習するんです。冬季練習もしっかり、いっぱい練習して。そして輝ける場は、夏場の試合の一瞬。100mの種目だったら10何秒くらいの世界。地味なスポーツですが、努力が顕著に表れるのが魅力だなって思います。

結構陸上やっていて、落ち込むこととか上手くいかないことってたくさんあって。落ち込むことが良くないって思うんじゃなくて、上手くいかないときは1回めっちゃ泣きます。それはもう、めっちゃ。こんなに涙出るんか、ってくらい泣いて。1回泣いて、すっきりした後は、客観的に「自分が何で上手くいかなかったか」を突き止めるために、過程をしっかり見直します。練習メニューや普段の生活だったり、自分の心だったり。しっかり見直して何が原因か突き止めて、そこからまた計画を練ります。そうして振り返ると、自分のことだけどこか他人のことのように思えて。セルフコーチングのようなイメージでやっています。

大学生のときは、落ち込んだらただただ落ち込んでいました。大学院生で指導員をつけずに自分でコーチングするようになって、どうしたら良い方向に向かうか自分で決めるようにしてから今のスタイルになりました。

この企画をきっかけに、陸上に限らず、いろんなスポーツに興味を持ってくれる人が増えたら嬉しいです。スポーツ選手って、みんな強くていつも頑張れているイメージがあると思うんですけど、いい時も悪い時ももちろんあって。笑顔で終えられる時もあれば、しょげて泣いてしまう瞬間もあります。結果に関係なく、自分に真剣になれる。そんなスポーツの良さを、少しでも感じてもらえたら嬉しいです。 そして、スポーツに関わった人が、どんな自分も認めてあげて、自分自身を好きになれる、そんなきっかけになることを願っています。

現地まで足を運んできてくださる方、家族、支えてくださる全ての皆様のおかげで陸上が出来ている、とすごく実感しています。信じて応援してくださる気持ちがすごくうれしいので、全力で応えたいです。もう本当に感謝の気持ちでいっぱいです。これからも応援よろしくお願いします。