ストリートカルチャーを中心に、さまざまなジャンルで活躍するX-girlフリークにインタビューする
企画「X-girl feels」。ファッションやお仕事、プライベートに関して “feel” =感じていることを聞いていきます。
第14回目は、イラストレーターのNAKAKI PANTZさん。
自身初となる作品集の発売など、次々と夢を叶えていく彼女が目指すその先は。
今回の撮影ではX-girlの新作を使ってコーディネートしてもらいました。こだわりのポイントを教えてください。
シルエットがポイントです。普段のファッションがすごく極端で、リラックスした服装か、かっちりした服装か。だから好きな要素が詰まっているなって。上はピッタリ、下はのんびりな感じが好きです。
NAKAKIさんが描くイラストで、X-girlを着ている女の子を拝見しました。ブランドに対してどんな印象がありますか?
X-girlはもともと好きで、1番身近な“憧れる服”であり、青春を感じます。もし子どもができたら「お母さんが若い頃はこれ着てたんだよ〜」って見せると思う(笑)。最近のラインナップを見ると、20代半ばも楽しめるY2K(2000年代に流行したファッション)っていうイメージです。
イラストレーターとして現在に至るまでの経緯を教えてください。
もともと絵を描きはじめたのは相当前になるのですが、絵をお仕事にしたいなって漠然とした夢をずっと抱いていました。それから専門学校を卒業したものの、就職の方法が分からずで、脱毛サロンのお姉さんを2年間やっていました。そこでお店のポップなどを作るときにやっぱり絵を描きたいなって気づいて。その後は小さなデザイン事務所に転職して2年間働きました。転職と同じタイミングで初めて個展をするきっかけをいただいて。最初は好きなものをただ趣味で描いていましたが、だんだんとお仕事をもらえるようになって今に至ります。
これまでさまざまなタイプの女の子を描いていますよね。女の子を描き続けている理由はありますか?
可愛い女の子が大好きで。まあ男の子を描くと自分の好みが丸分かりになってしまうから恥ずかしいというのもあるんですけど(笑)。女の子の可愛いって「これがこうなっても可愛いし、ここがこうなっても可愛い」って、振り幅が広いなと思うので。絵の女の子を見たときに、性格などが想像できるように描いています。
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「この人がいなければ今の自分はない!」という方はいますか?
元々安野モヨコ先生が大好きで。安野先生が描く女の子のまつ毛がパチパチで可愛いんですよ。もうひとりは数年前にNYLONで連載をしていたナオミ・レモン先生という、もともと安野先生のアシスタントをしていた方です。その方が描く女の子が頭からつま先まで美しいんですよね。色彩はシンプルですがそこがまたよくて、ベタと線で魅せる作家さんだったので。私もすっぴんでも魅力的な女の子を描きたいなって思うようになりました。
最近ではクライアントワークも増えていますよね。コラボ作品を制作するうえで意識していることを教えてください。
作業量が増えてきて納期が迫っているなかで進めると、どうしてもスピード重視でクオリティが下がってしまうので、クオリティを保ちつつ、要望も受け入れつつ、でも自分の好きな要素を入れつつ、迅速に作業する、ができたらいいなと思っています。「こういう女の子を描いてください!」って言われたときは、正直自分の好みじゃなかったりすることもあるので、バレるかバレないかぐらいで、描いていて楽しいポイントを入れる。例えば私は髪の毛を描くのが好きなので、頑張って描き込んでみたりとか自分のなかのこだわりポイントを1つは作っています。
「この人がいなければ今の自分はない!」という方はいますか?
元々安野モヨコ先生が大好きで。安野先生が描く女の子のまつ毛がパチパチで可愛いんですよ。もうひとりは数年前にNYLONで連載をしていたナオミ・レモン先生という、もともと安野先生のアシスタントをしていた方です。その方が描く女の子が頭からつま先まで美しいんですよね。色彩はシンプルですがそこがまたよくて、ベタと線で魅せる作家さんだったので。私もすっぴんでも魅力的な女の子を描きたいなって思うようになりました。
最近ではクライアントワークも増えていますよね。コラボ作品を制作するうえで意識していることを教えてください。
作業量が増えてきて納期が迫っているなかで進めると、どうしてもスピード重視でクオリティが下がってしまうので、クオリティを保ちつつ、要望も受け入れつつ、でも自分の好きな要素を入れつつ、迅速に作業する、ができたらいいなと思っています。「こういう女の子を描いてください!」って言われたときは、正直自分の好みじゃなかったりすることもあるので、バレるかバレないかぐらいで、描いていて楽しいポイントを入れる。例えば私は髪の毛を描くのが好きなので、頑張って描き込んでみたりとか自分のなかのこだわりポイントを1つは作っています。
「絵をお仕事にしたい」という夢を叶えた現在の心境を聞かせてください。
作品集だったり、紙やWEBの媒体に載っているのを見ると、夢ってなんだろうって最近すごく思ってきて。「イラストレーターになりたい!」という漠然とした夢だったものが、イラストレーターとしてそこそこのフォロワーがついてきてから雑誌『illustration』に載りたいっていうのが目標になって、2年連続載れました。作品集を出したい、出しました。個展で全国を回りたい、回ることになりました。どこに向かうんだ?って最近思っていて。どうすれば私は絵描きとして満足するんだろう。満足してないから、絵描きとしてどこまでいけるか試したいなって。作品集を出したとき、実際に手元に届いても全然実感が湧かないんですよ。めちゃくちゃ嬉しいんですけど、それよりもイラストの反応を直接聞けることが嬉しいっていうか。お仕事をこなしていくと、具体的な感想をいただける機会が減ってきちゃうんですよね。2019年に初めて展示をして、そこでファンの方と直接会ってコミュニケーションをとれる機会にハマったっていうのが大きくて、必ず年に1回展示をするようにしているんです。絵に関わらず全てのお仕事もプライベートも、全て人 to 人でやっていくことなので、初心を忘れないようにしたいです。
今後の目標を教えてください。
日本から出てしまえば、ほぼ0からスタートのようなものなので、次は海外の方にもっと知ってもらえるように頑張りたいです。NYに行きたい。台湾にも行きたいなぁ。台湾だとカルチャー的に日本に近いものがあるし、近いようでまた新鮮な反応をいただけるだろうなとも思うので。あとは、具現化可能な衣装デザインみたいなこともゆくゆくはやっていきたいですね。興味のあることにはどんどん挑戦していきたい。頑張ります。
NAKAKI PANTZ
福岡出身のイラストレーター。
『強く、可愛く、自分らしい』女性のイラストレーションが話題を集め、多くのファッションブランド、広告ビジュアル、MVデザインなどのクリエイティブを手掛ける。
10月13日に自身初となる作品集『CHERISH』を発売。同タイトルの作品展が11月9日の福岡を皮切りに全国の書店を巡回予定。
PHOTO:SAEKA SHIMADA(Luuna)
MOVIE:MARINA MAEKAWA
HAIR&MAKEーUP:MIHO TAKASHIMA
TEXT:SARA HIRAYAMA
PRODUCTION:KEN OFFICE
EDIT:X-girl