feature

Styles × HENZA

Styles Feature in Jun.

STYLING:Lena Henza
PHOTOGRAPH:Akiharu Ichikawa
SPECIAL THANKS:Tokio Ito and Anna Ito
BUYER:Bang Jinyoung

Styles DAIKANYAMAのリニューアルに際し、新しく取り扱いがスタートするウィメンズブランド「HENZA」。自身としてもセレクトショップでの展開は初となり、この機会を祝うべく、別注アイテムも制作しています。今回は、ディレクターの平安座レナさんへのインタビューを行い、ルックブックのスタイリングのポイントや、デザインのストーリーなどを語っていただきました。ぜひご覧ください。

バイヤー 房(ばん)、以下B:HENZAはどんなブランドでしょうか?

平安座レナ、以下H:HENZAのコンセプトは、”Nothing is more attractive than a woman who can hold her own.” 和訳すると、「自立した女性ほど美しいものはない」です。2016年7月にスタートしてから今年の夏で5周年になります。HENZAとはシンプルに私の名前(平安座レナ)から取ったんですが、意外と名前っぽくないみたいで、造語か何かなの?と聞かれることが多いですね笑
何かに挑戦している人や、夢を叶えようと努力している人の後押しになったり、勇気を与えられるような存在でいたいと思い、ブランドを続けています。

B:ご自身でファッションを楽しむ中で大切にしていることは?

H:服を買う時に、デザインなどはもちろんですが、「この服を着る意味は?」と考えるところが深くあって、どういう気持ちでこの服は作られたのか、どういう意図で、どういうメッセージが込められているのか、みたいなことを知るのがすごく好きです。
例えば、着てる服を褒められた時に「これセールで安くなってたから買ったんだ〜」なんて説明はナンセンスだと思っていて「この服はデザイナー(ブランド)がこういう考えがあって、それに共感できたから買ったんだ〜」の方が、話す人も、聞いてる人も、なんか気分が良くないですか?

H:話題も広がって自分とその人の間での会話も増える。HENZAの価値観を服に落とし込むことで、それに共感してくれる人が深く長くHENZAと繋がりを持てるといいなと思っています。今まで、そんな繋がりを大事にしてきたので、HENZAではセレクトショップでの販売は一切していませんでした。今回初の挑戦で、初の取り扱いとなるStylesさんで是非HENZAの世界観を感じて欲しいです。

B:今回、ルックブックのスタイリングを担当していただきましたが、スタイリングのポイントについて、別注したアイテムのデザインやお勧めの着こなし方について教えてください。まずはこちらのシャツの写真からお願いします。

H:スタイリングのテーマは、「いかに重くて暗い印象になりがちなブラックを新鮮な春夏らしく、しかしかっこよく見せるか」でした。新鮮なホワイトのインナーと、爽やかなホワイトのパンツでまとめ、ワンポイントにサングラスやアクセサリーを付け足しています。シューズのスポーティーさもお気に入りです。

B:色違いのシャツで違ったスタイリングも登場します。こちらは別注のニットパンツを合わせているスタイリングですが、ポイントはどこでしょうか?

H:パンツのポイントはベルト。太ももと膝上に1本ずつついています。ピスタチオのような優しいカラーリングは今回限定のカラーにしました。春夏でもラフに履ける、ほどよくかっこよさのあるリラックスパンツです。私なら暑い日は大胆にクロップトップと合わせるかな。と思い上下をカラーバランス合わせながら、インナーに差し色でブラウンを入れてみました。

H:シャツは、子供っぽくみられがちでスタイリングに悩むような低身長の方でも、もちろん平均や長身の方でも”かっこよくキマる服”を提案したくてデザインしました。ポイントは胸の”Be your own boss.”の刺繍と、フロントのファスナーのスライダーの形、シャツ全体のシルエットです。絶妙に着丈が短く、脚が長く見えるバランスになっていて、シャープな印象になるよう計算しています。

B:別注アイテムのコンセプトを象徴する「車」モチーフの刺繍Tシャツは、個人的にも思い入れの深いアイテムですが、改めてデザインのストーリーを聞かせてください。

H:刺繍Tシャツは個人的に特にオススメしたいアイテムです。HENZAではオンラインで、数量限定で受注販売することが多いんですが、刺繍Tシャツは特に人気の高いアイテムで、1,2日で完売、早い時は10時間で100枚が即完売することもありました。完売してからも「あの刺繍Tシャツはもう再販しませんか?」など問い合わせも多くて。限定と言って販売していたので再販は一切していません。その分、その時にその商品を買ってくれたお客様はレア感があって価値が上がって嬉しい。持っていて大事にしたいと思ってもらえるような服って嬉しいですよね。

H:そんなHENZAの代表的なアイテムともなっている刺繍Tシャツを今回は特別にSTYLES別注デザインで制作することになりました。今回のデザインのイメージは「男勝りな整備士の娘」。HENZAの「自立した女性ほど美しいものはない」というブランドコンセプトから、バイヤーの房さんと制作段階でお話しをしている時に車というワードが出てきてて、「かっこいい女性で、媚びない、男勝りな性格の人物像」が浮き出てきたんです。

H:一般的には車=男の趣味というイメージが強いかと思うのですが、私も10代の頃から車は好きで、よくアメ車やクラシックカーなどを見にいったり、調べたり勉強したりしていました。最近は本気でアメ車も買おうかと検討中です。笑 それをHENZAのコンセプトと掛け合わせてみたら「女性の整備士」に行き着いたんですよね。

H:そこから、「じゃあ車をモチーフにしたデザインがいいね。」ということで今回の刺繍デザインを制作していきました。バック刺繍と胸部分には大きく"BE YOUR OWN BOSS."というメッセージが書いてあります。これは「誰からも指図されずに自立して生きる。」みたいな意味で、悠々自適に自分の好きなことを追求して生きる、そういうメッセージが込められています。そして私自身の生き方のテーマにもリンクしている言葉なので、私自身もこのコンセプトとデザインが気に入っています。

B:スタイリングは、2種類のパンツを合わせていますが、どんなことを意識しましたか?

H:「もし自分がラフすぎずキメすぎず、日常でクールに着るなら?」という自問からスタイリングをしました。スニーカーとTシャツ、だとどうしてもカジュアルになりすぎてマンネリすることも多いかと思います。そこにベルトのついたニットパンツを合わせて、Tシャツは刺繍でインパクトのあるものを選ぶことで、ラフすぎずキメすぎず、カッコいい。のバランスが作れたかと思います。

もう一つのスタイリングは、「彼から借りた服」みたいな雰囲気にしたかったので、ルーズな刺繍Tシャツに、ルーズなワイドパンツを合わせてみました。スニーカーに合わせる時はこういうスタイリングが自分の中では一番好きで、俺感が出て気分がアガります笑 モテを意識しない女の子にしかできないスタイリングなのが逆に好きです。

【店舗限定】HENZA Over jacket

B:別注アイテムの他にも、Styles DAIKANYAMA店舗限定で取り扱うアイテムもありますが、こちらについても教えて下さい。

H:刺繍ワッペンがいくつも付いているネイビーのジャケットは、そのワッペンの中にも思いが込められています。よく見ると"NOTHING IS BETTER THAN LOVE."(愛を超えるものはありません)という言葉が隠れていて、それを探すのが面白い。読めるか読めないか、際どいくらいに小さく書いてあるんですが。笑

スタイリングのポイントは、ジャケットと、DIYでカットしたジーンズです。1,2年前にトレンドに浮上してきたバイカーパンツが次は姿を変えて、現在ハーフデニムに移りつつあるように感じています。夏にストリートでも海沿いでもお散歩できるカジュアルで媚びてないスタイリングですね。

【店舗限定】HENZA KYHU Bowling shirts

B:最後に、"KEEP YOUR HEAD UP"に込められた、メッセージを教えてください。

H:これはスラング英語で、直訳すると「頭を上げろ」という意味で「くよくよするな」というメッセージが込められています。2pacの楽曲のタイトルにもなっていてhiphop好きなら反応するワードかもしれないですね。

実は18歳の頃に、アメリカ西海岸のhiphopにどっぷりはまっていた時期があって、LAインポートのメンズアパレルショップでバイトをしていたんです。男の子でもビビってドアを開けるだけでも緊張する、背筋がピンとしちゃうようなイカつくて怪しい雰囲気のお店で。当時女性のスタッフは皆無で、私が初の女性スタッフでした。

オーナーはLAのサウスセントラルという極貧でかなり治安の悪い危険な地区から沖縄に移り住んだ日本人だったんですが、その人がブラックカルチャーや音楽、振る舞い、彼らのスラング、緊急時に自分を守る術などを普段から私に色々教えてくれてて。理由はわからないんですが、その中でもこのフレーズがずっと頭の中でリピートしてて、このシャツをデザインする時にこの言葉を使わずにはいられなかったんです。

もしかすると辛い時に知らず知らずこの言葉に背中を押されたり、支えられたことがあったのかも。よく、「HENZAの服を着ると元気が出る!」とか「なぜか勇気が湧きます。」と言ってくれる方がいるのですが、このシャツを着ることによってこの言葉で勇気付けられる人がいたり、前向きになる人がいるといいなと思います。

STYLING:Lena Henza
PHOTOGRAPH:Akiharu Ichikawa
SPECIAL THANKS:Tokio Ito and Anna Ito
BUYER:Bang Jinyoung